なんちゃって音楽研究所

80年代音楽を中心になんちゃって考察をするブログ

私の松田聖子論 各論「Candy」2

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引用:集英社「明星1月号(1983)YOUNG SONG」より

4  Candy

② 四月のラブレター

 作詞:松本隆 作曲:大滝詠一   編曲:多羅尾伴内

 

さて2曲目です。「四月のラブレター」この曲は単純なメロディが繰り返されます。それだけにサビの「四月のラブレター 南の島から~」のところが際立ちます。この曲はさらっと流すということで。

 

③未来の花嫁

 作詞:松本隆 作曲:財津和夫  編曲:大村雅朗

 

さて3曲目に行きましょう。軽快なメロディから始まり、思わずダンスしてしまうようなベースのグルーヴ。さすがです。大村さん。こんなキャッチーなグルーヴを入れてくるとは。「未来の花嫁」っていう題から想像できないもんね。漢字多いしwww見た目「瀬戸の花嫁」に似てるし。

 

で、バシッ!て音のスネア、透明感のあるコーラスのかかったギター、そこにラーララララーラララーララーってコーラスが入る。いやー、これだけで上質のアレンジです。

 

空カン ひきずって

あの娘 彼と車にのるの

花びらを散らして

鐘が鳴り響くわ

 

はい、来ました。物語スタートですよ。映像浮かぶもんね。すごいなあ。結婚式っていうことを違う言葉で表すとこうなのよね。この歌詞を聴いて、聴いた人それぞれが頭に映像を浮かび上がらせるのよ。鐘の音も聞こえるし。幸せそうだし。

 

あなたはネクタイを

ゆるめながら 退屈な顔

私たちの場合

ゴールは遠そうね

 

彼と一緒に参加してる。ってことは共通の知り合いの結婚式なのね。職場恋愛?そんなとこかな。ネクタイを緩めている退屈な顔。それを見て、「私たち、ゴールは遠そうね」って彼女は口をへの字に曲げてることでしょう。私たちの場合のとこ、ベースがいったん止まって、また繰り返すとこが心地いいよね。このグルーヴ感がこの曲に魅力です。

 

プロポーズはまだなの

ねえ その気はあるの

瞳で 私聞いてるのよ

 

わかる。いるよ、こういう瞳する女の子。なんだっけ?サイコキネシス?テレパシー?頭の中に直接語りかけてくる感じの瞳。こちらは「えーっと。えーっと。何?」みたいになるのよ。しかしこんな歌詞よく書けますなー。松本先生。これはどうなんです?女性はこういうことしますの?やっぱり。

 

友達から 名前が

変わるニュース聴くと

何故か複雑 微妙なの

 

そうね、結婚したら名前変わるもんね。それって嬉しいのか悲しいのかどうなの?結婚した!って実感する一番のことだよね。病院行ったら○○さーんって慣れない苗字で呼ばれるし。で、まあ友達からそういうことを聞くと、ふーん。そうなんだあ。おめでとうー。とかいいながら頭の中で「おい、おい、私らはどうすんじゃい!」って思ってるんですな。

 

あの娘は グループで

一番地味でおくれてたのに

誰よりも最初に

愛を射止めたのよ

 

なるほど。モテる人は相手を選びすぎるのかも。地味なくらいが意外と早くゴールインするのかもね。しかしこのグルーヴ気持ちいいね。どんな歌詞を乗せてもサクッとハマっちゃう。

 

答えは決めてある

胸の奥の引き出しの中

はっきりしないのは

あなたの悪い癖

 

「答えは決めてある 胸の奥の引き出しの中」

女性は結婚を意識するとき答えって決めてるんですか?この前、アッキーナの記事でマサルさんとは歳が離れていて親の介護と一緒に介護することになるから悩んだとありました。そうだよね、そういう現実的なことも考えるよね。勢いだけじゃあかんよね。

そう、そういうことを踏まえ、答えを胸の奥の引き出しにしまっておるのです。女子は。うむっ。

 

ちょっと飛んで

 

ねえ 未来の花嫁

隣にいることを

忘れないでね

約束よ

 

ここで「未来の花嫁」って出てくるんですな。横にいてるんや、と。忘れるなよ、と。言っとるのですな。しかしグルーヴが心地よい作品でおます。序盤はシンセベースかなって感じなんですがサビに入ると太くなってスラップしたりしてますね。こういう細かいアレンジが憎いですね。いや、この「未来の花嫁」って題からは想像できない軽快な曲でありました。あ、聖子さんのヴォーカルは安定の透明感でありました。今回ヴォーカルに触れなかったなあ(^▽^;)

 

なるほどー。Candy。いいアルバムです。

 

それではまた

 

See You