なんちゃって音楽研究所

80年代音楽を中心になんちゃって考察をするブログ

私の松田聖子論 各論「Candy」1ー2

f:id:brooki:20220119162938j:plain

引用:集英社「明星1月号(1983)YOUNG SONG」より

みなさん、お元気ですか。所長のRamoonです。社会は大きな転機を迎えているように思います。コロナもあって。私の周りも変化が大きい。みなさんも身体にはお気をつけいただいて、明るく生きていきましょうね。

 

さて、今夜もお送りします。

 

 

4  Candy

①ー2 星空のドライブ

 作詞:松本隆 作曲:財津和夫   編曲:大村雅朗

 

すいませんね。2回に分けてしまいまして。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

さて、前回に続いて2番からでしたね。

 

月を横切って 飛んでいるみたい

負けたわ あなたの鼓動がきこえる

私をさらっていいわ

 

「月を横切って 飛んでいるみたい」

やっぱりワーゲンが走っているのはハイウェイだよね。月を横切ってるぐらいだから高いとこでしょう。いいなあ。ロマンティックじゃないですか。なんやかんや言うても。

私にはもうやってこない青春の日々(´;ω;`)ウゥゥ

 

「負けたわ あなたの鼓動がきこえる」

さっき彼に「肩にもたれて」って言ってたから、まあ鼓動がきこえる態勢なんでしょう。しかしオープンの車で激走していてる状況なのに僅かな鼓動が聴こえるってのはちょっと無理があるよね。どんだけ激しい鼓動やねん、と。まあ、鼓動が聴こえそうなほど彼の緊張が伝わって来ている、ということなんでしょうな。心臓バクバクもので。「そんな寒けりゃそばにおいでよ」って言っておきながら、実際ホントにされると「うわ、マジか・・・」ってなってるのよね。ああ、昔の少年ジャンプの世界や。ピュアな少年の反応やがな。

 

「私をさらっていいわ」

この激走している感じを「さらっている」と表現しているんですね。「もう、好きにしなはれ、ええ感じやし。」と京都弁で言うてるはず。(あ、京都弁ってどんなんやったっけ?)

あと、ここのバックでなっているリズムカッコいいよねー。こういう遊びごごろみたいなアレンジが「粋」ですよね。ストリングスは疾走感あるし。

 

君の横顔綺麗だねって

ほめてくれれば うれしいけれど

前を向いてよ ほらカーブ

つきあいきれないわ

 

この曲の一番好きなフレーズ。

さっきまで彼女の気分が高まって「私をさらっていいわ」ってまで盛り上がったのに(サウンド面も含め)なんか急にまた、普通に醒めた感じに戻る。

 

「君の横顔 きれいだね」って言うのよ。彼が。彼女の横顔に見とれちゃうんだけど、彼女の方は前を向いてて、カーブが近づいてくるのよ。で、「あ、ありがと。い、いや前見て。前!ほら!きゃーっ!」って感じが伝わってくるのよね。「マンガやん!」て、さらば青春の光のネタみたいなことになるのです。でも、ここのシーン好きだなー。彼はホントに彼女のことが好きなんだろうなってのもわかるし、彼の緊張感も感じる。彼女の方はロマンティックな気分に浸りたいのにそれどころじゃないっていう(笑)

最後の「つきあいきれないわ」ってセリフ。完全に白目向いてるもの。両手の手のひらを天に向けてwww

 

そしてアウトロはメインリフを繰り返しながら、ストリングスが危なっかしい彼の運転を表現します。ホントに見事ですよね。もう、目に浮かぶもん。夜の高速道路を彼女に見とれるあまりふらふら蛇行する青いワーゲン。「いや、前!前!」って涙目で訴える彼女。その騒がしい車が都会の星屑に消えていく。

 

と、まあさすが1曲目。よくできていますよねー。

夏の傑作が「Pineapple」なら、冬の傑作はこの「Candy」でしょうなあ。「素晴らしい!」王様のレストランの千石さんが言いそうだもん。

 

しかし、アルバムでこのレベルの曲だもんね。恐ろしいよ。スーパーアイドルたる所以ですよ。TV番組で流行りの売れそうなシングルをなんとか歌ってるアイドルとは異次元なんです。今聴いても最高の楽曲だと思います。

 

さて、久しぶりに熱く語ってしまったような。おお、私にもまだ情熱はあったのか。

 

いやー。80年代ってほんとにいいもんですね。

 

それではまた。

さいなら、さいなら、さいなら。