なんちゃって音楽研究所

80年代音楽を中心になんちゃって考察をするブログ

私の松田聖子論 各論「Candy」6

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引用:集英社「明星1月号(1983)YOUNG SONG」より

みなさんお元気ですかー?Ramoonでございます。

いやー、弱音が多くなる今日この頃

歳なんですかねー。

こんなブログを書いていると、「もっとすることあるだろー。」って錦鯉のネタのツッコミが入りそうです。

まあ、何はともあれ、この80年代という時代に癒される人がいればいいなあ、と願いつつ本日も参りますよっ。

 

 

4  Candy

⑦ 電話でデート

 作詞:松本隆 作曲:南佳孝  編曲:大村雅朗

 

では、7曲目の「電話でデート」です。これタイトルだけポンって見せられると、「ダッせーよ!」となりそう。今は簡単に連絡とれるし、あえてデートって感覚もないだろうしね。LINEとかチャットで普段からやりとりできるわけだし。ま、しかし、これがこの曲の魅力なのだよ、アムロ君。この80年代という時代の恋人たちの生態が判るというものではないか。では、いってみましょう。

 

パーカッションのリズムから始まります。そしてキーボードが一発目から粋なコードを鳴らしてきます。続いて電話の呼び出し音が楽器のように入ってくる。すかさずギターがシングルノートカッティング。これを聴いてたら思わずギターを手に取ってしまいました。気持ちいいフレーズです。リムショットがリバーブ深めにアクセントを入れます。電話が鳴ってるんですよ。部屋で。そんなイントロダクション。

 

今 シャワーを浴びたとこ

髪を巻いてたの

ベルの鳴る予感を 感じていたから

 

物語の入り方もGoodですねー。またもや映像がすぐ出てくるもの。「今シャワーを浴びたとこ」これ、電話に出て、「はい、○○です。あー、○○?今シャワー浴びて髪を巻いてたの」という会話を歌詞にしとるんですな。いやー、おみごと。リスナーは彼氏になって、その言葉を電話越しに聞いてるような気持ちになるよね。そして「ベルの鳴る予感を感じていたから」と続きます。うれしいじゃないですかー。待っていた感がありますものねー。この愛しい人を求めている感じ、懐かしいなあ。くーっ。

 

もう七日も知らん顔

少し怒ってる

声だけでいいから 毎日聞かせて

 

もうね、懐かしいとか通り越して涙を感じるよ。「声だけでいいから毎日聞かせて」って。誰か私に言ってくれないー?そんな言葉。もう、この誰にも求められていない毎日。それが、愛しい彼女であれば生きてる意味ってのもあるよねー。頑張って生きていこうと思えるもの。うん。ここもね、会話を歌詞にしてるよね。1週間、音沙汰なかったんでしょうね。ま、そりゃ忙しかったりするわな。でもさ、追いかけてる側はたまらんのよ。「あなたは求めてないの?」せつなくなりますがな。

 

「少し怒ってる」

ね、どうせ怒られるならこんなんで怒られたいですね。こちらも「ご、ごめん。」なんて言いながら内心、「うれしいやんかいさー。」なんて思いますよ。

 

悲しい位に 好きなくせに

ごめんね それをまだ言えない

 

この、まだ心をオープンにしていない時期が一番楽しいのよね。「俺のこと、どー思ってるんやろ?気になるわー。」みたいな。女子たちは脈あり行動をするだけでそれを察知せよという。うむ。鈍いのよな、男子って。それに「もしかしてだけど~」のネタみたいに自分の勘違いであったら恥ずかしいしなー。なんて思うのです。だから、なかなか恋ってのはもどかしいものになっちゃうんですなー。

 

ドアの外を見てくるわ

近頃はママが

妙に気をまわして 心配してるの

 

この令和という時代は、スマートフォンが一人一台という時代ですよね。親ももう子供がどんな恋愛してるか、気になってもわからん時代ですな。愛する息子がどんな彼女と付き合ってるかもわからんわけです。お母さま方はヤキモキしてるんでしょうね。しかしながら、この歌詞の時代は一家に一台の電話なわけです!彼女宅に電話すると誰が出るかわからないわけです。緊張しますよー。だから、この主人公の彼女は髪を巻きながら、電話が鳴ったら出るぞと身構えてたわけです。彼に気を遣わせないように。おー、なんて良い娘なんや!で、これドアの外を見てくるんやろ?廊下で聴いてるんちゃうかー、というなんともプライバシーのない時代なのであります。したがって自己防衛をするという攻防戦が親子で繰り広げられているのです。

あ、そうそうドアの外っていうことは、電話を自分の部屋に引き込んでるんやなー。この頃からキャッチ機能がついて電話中に他の電話がかかってきてもその電話にいったん切り替えるということができるようになったんでしたね。

 

あ、曲に戻りましょう。

 

悲しい位に好きなくせに

言えない日々がまた過ぎてく

 

「言えない日々」

わかるよー。言おうって決めてもいざ言おうとすると固まったりしちゃってねー。あとで「やっぱ、無理やでー。」って落ち込んだり。

 

 

明日もまた早いのね

もう眠らなくちゃ

おやすみのキスだけ

受話器に残して

 

ここも会話を歌詞にしています。まるで自分が言われているような感覚になりますね。

もっと話していたいけど明日も早いんでしょ。もう寝ないとね。思いやりか!(タカアンドトシ

 

「おやすみのキスだけ受話器に残して」

いやいや、好きだと言えんのに、なぜキスだけは受話器に残せるの?

おー、不思議だ。

ま、それは置いといて、また電話のコール音を鳴らしながら終わっていきます。「電話でデート」というタイトルの意味と余韻をそこに感じながら。

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

いつまでも恋していたいものですね。

きっとあなたの毎日が幸せなものになるでしょう。

 

それではまた・・・。

purururu・・・・

purururu・・・・