なんちゃって音楽研究所

80年代音楽を中心になんちゃって考察をするブログ

私の松田聖子論 総論3

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引用:集英社「明星2月号(1984)付録YOUNGSONG」より

 


みなさん こんにちは 所長のRamoonです。

平成も終わり令和という時代に入りましたね。

 

時間が過ぎていくのは早いものです。過ぎ行くときを大切にしたいものです。

 

さて、今回も前回に引き続き「私の松田聖子論 総論3」と進んでいきます。

よろしくお願いします。

 

 

5 天才的なカンを備える

 

当時、松田聖子さんの他にもアイドルはたくさんいました。中森明菜さん、小泉今日子さん、河合奈保子さんなど。男性では田原俊彦さん、近藤真彦さん。アイドル全盛期といった時代です。

 

その頃、私は集英社から出版されていた明星というアイドル雑誌を毎月のように購入していました。明星の付録で毎月「YOUNGSONG(ヤンソン)という歌の本がついてくるんです。この本が目当てでした。アイドルの曲だけに限らず、演歌、ニューミュージック、洋楽まで歌詞やコードを載せていましたので、その本に載っている曲を端から端までギターで弾いたものです。

 

ですから、80年代の幅広いジャンルの流行曲にたくさん触れていたと思います。聖子さん以外のアイドルでも良質なアルバムがあります。近藤真彦さんの「WINNING」とか菊池桃子さんの「OCEAN SIDE」とか。やはり、歌がうまいとか下手とかではなくて、その歌手の良さを引き出すことができているかだと思うんですね。マッチの「Y・A感覚」なんて、ムードばっちりですよ。

 

おっと、話が逸れていきました。聖子さんのことについてでしたね。すみません。

 

その中でも聖子さんは次元が全く違いました。一人、目指すレベルが違うかのようでした。1st、2ndアルバムくらいまでは方向性を手探りしていたと思うのですが、完成度を求めるというよりも意欲作というか、挑戦的なアルバム作りをしていると感じます。

 

2nd「Northwind」の「冬のアルバム」なんて最高のボサノバですよ。いや、楽曲が素晴らしい。麻倉未稀の「ミスティトワイライト」ぐらいムーディな曲ですよ。ジャズシンガーがそれっぽく歌っても違和感ないはず。でも歌詞がかわいいんですよ、これがまた。あと、「Rock'n Rouge」B面の「ボンボヤージュ」なんてこれがB面か、と友人に熱く語ったものです(なかなか伝わらないんですよね(´;ω;`)ウゥゥ)。「Pineapple」あたりから聖子ワールドが炸裂し始めます。

 

「Candy」、「ユートピア」など傑作が続くのですが、1990年あたりから時代はだんだんとアイドル音楽からバンド音楽へと変化していきます。それに伴って、聖子さんの音楽も変化していったように思います。ですので「Canary」あたりまでを「私の松田聖子論」の考察対象しています。ご容赦ください。

 

初期だけを考察対象にするなんて真の松田聖子ファンか?と言われそうですが、純粋に楽曲を考察したいと思ったのが「Canary」あたりまでなんです。もちろんそれ以降も大活躍されています。あくまで一つの区切りということです。

 

最後に当時のCBSソニーディレクター若松宗男さんのコメントを紹介して総論を終わります。

  

「聖子はデビューする前から強いプロ意識を持っていましたね。それと歌に対して天才的なカンを備えていたなあ。レコーディング直前に詩ができあがって、すぐにぶっつけ本番で歌入れしても聖子はちゃんと自分のカラーで歌いこなしてしまうんですよ。だから僕の方から「ここはこう歌え」なんて言ったことはないですね。声質に関しても本当に素晴らしいと思います。単に明るいだけでなく声に情感を感じるんだな。だから詩も説得力を持って聴き手に伝わって来るんじゃないかな。」※1

 

総論にお付き合いありがとうございました。

次回からは各論として作品について考察していきたいと思います。

それでは、また次回

 

 

See You!

 

 ※1 集英社「明星12月号(1984)付録YOUNGSONG」より引用