なんちゃって音楽研究所

80年代音楽を中心になんちゃって考察をするブログ

私の松田聖子論 総論2

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引用:集英社「明星11月号(1982)」付録YOUNGSONGより


みなさん こんにちは

なんちゃって音楽研究所 所長のRamoonです。

我が研究所へようこそいらっしゃいました。

 

それでは、前回に引き続き「私の松田聖子論 総論2」へ進みます。

ようござんすね。

 

 

4 ミュージシャン「松田聖子

 

それでは、歌手としての松田聖子を考察していきます。考察というとちょっと固いですね(笑)彼女の歌を聴いてまず思ったことは、「歌うということは3分、4分のショートストーリーの主人公を演じることだ」、と言わんばかりに見事にリスナーをその世界に引き込んでいるということです。まるでその歌の世界の中に自分も入り込み、彼女の横で一緒にストーリーを演じているような気持ちになるのです。そして聴き終わった後、そのストーリーを本当に体感したように感じるのです。

 

それは歌唱力もさることながら、彼女独特の表現力によるものだと思うのです。メロディーに忠実に歌って、また声量があって、高い声が出てという女性ボーカリストはたくさんいますが、それだけでは何も感動はしません。伝えるものがなにか、が大事だと思うのです。彼女はストーリーの主人公を「歌う」ことによって演じているのです。

 

確かにアイドルという枠に所属していたので、幼く甘い、非日常的なストーリーの作品も多く、逆に受け付けない方もいるかもしれませんね。私の場合は、その非日常的なところが好きですが。

 

例えば、先ほどの同じ世界に引き込まれる作品で思いつくのは、「真冬の恋人たち」、「星空のドライブ」(両曲ともCandyに収録)でしょうか。いや、ほとんどの曲がそうですね(笑)。一度聴いてみてください。なんとなくわかってもらえると思います。

 

 

 

5 エースパイロット「松田聖子

 

 

数々の有名な曲を残してきた彼女。今聴いても「よくできている楽曲だなー」とびっくりします。個人的に好きな曲はといいますと、「裸足の季節」、「風は秋色」などの初期の作品です。これらは編曲を信田かずおさんという方がなさっているそうですが、あまり知らない方でしたので調べてみました。

 

信田さんはこう言っています。作曲の小田裕一郎さんが松田聖子さんの曲作りにおいて、従来の歌謡曲と違い、欧米系の曲作りをしていたのでTOTOのような当時の最先端の洋楽をイメージして編曲した、と。

 

私が「裸足の季節」を聴いて感じた違和感はこれだったのです。「昭和のアイドルの曲なのにかっこよくてしょうがない。なんだこれは!」という衝撃。その謎はやはり当時の最先端の洋楽にあったのです。改めて聴くと、これジャズフュージョンじゃないの?と思わずにいられませんでした。しばらく出勤途上の電車の中でそればかり聴いていたものです。

 

それぞれの曲についてはまた考察していこうと思うのですが、ギター、ベース等どれをとっても最高にかっこいいのです。特に「裸足の季節」のベースがめちゃかっこいい!

ところどころアドリブで弾いているのかな?と思うくらいエキサイティングに感じました。

 

おっと、少し話が逸れてしまいましたね。

えー、とにかく、どの曲も秀逸な出来で素晴らしい!このように最高のスタッフの力で作品が出来上がったのです。

 

実際、演奏されているミュージシャンの方も超一流なんですね。松原正樹さんや大村雅朗さん、岡沢茂さんなど。すごい方ばかり・・・。

 

レコード会社もかなりの力の入れようだったみたいですね。言うなれば、最新鋭の戦闘機を三浦徳子さん小田裕一郎さんが設計し、信田かずおさん等が具現化し、松原さんや大村さんらが製造してそこに松田聖子さんがエースパイロットとして乗り込むというわけです。これで、ファンのハートを打ち落とせないわけがない!事実、打ち落としまくっていくのです!

 

おっと、少し熱くなってしまいました。

 

このように、見事にスタッフの努力が結実し大ヒットに至るのです。

 

聖子さんのボーカルについては、初期の作品はまだまだすべての能力を発揮しきれていないダイヤモンドの原石が見え隠れする感じです。さすがに1stアルバムでは粗さがあるのですが、こう聴いていただければ味わい深く聴くことができます。プロに入る前の高校球児のピッチャーが甲子園で才能の欠片をチラチラ見せてくるようなストレートをビュンビュン投げている、と。

 

はい、今回はここまで。

なんちゃって考察にお付き合いいただきありがとうございます。

では、また次回お会いしましょう。

 

See you